おはようございます(^-^)
私のバス釣りの大切なパレハ(相棒)のにせミッキーさんから思い出のロッドを預かりました。
入学祝で買ってもらったロッドだそうです。
もう20年以上前のロッドです。
大切に今でも持っているのは素敵だと思います。
私が初めて買ったロッドや、バス釣りや釣り堀の釣りをはじめた頃のロッドはみんな処分して手元にありません。
今思うと、残しておけば良かったかな?と思います。
そんなにせミッキーさんの思う出のロッドですが、ガイドが壊れて使えない状態になっています。
今は新しいロッドもあるので、無くても別にいいロッドですが、やはり思い入れがあるので修理したいと私に依頼が来ました。
私はロッドをリメイクしたり、オリジナルロッドを作ったりしています。
でも究極の不器用、本当に工作レベルなので、正直困りました。
にせミッキーさんにも説明しましたが、いいと言ってくれました。
いつも一緒に釣りをしてくれるにせミッキーさんの為に精一杯やる事にして、依頼を受けました。
ロッドはガイドが変わると別物になります。
この思い出のロッドに最新のガイドを取り付けて、復活をさせようと思います。
先日にせミッキーさんに引き渡したロッドの製作過程になります。
全く別のロッドになっていると思いますが、使っていただければ嬉しいです。
■ガイドって進化しているんだなぁ~って感じます
こちらがお預かりしたロッドです。
グリップジョイントになっているロッドですね。
以前はこのタイプが多くありましたが、今では見なくなりました。
私もグリップジョイントのロッドを持っていましたよ。
今のバス釣り用ロッドは完全な1ピースか、携帯性を重視したマルチピースのタイプの両極端にわかれていると感じます。
このロッドも当時は携帯性を考えてグリップジョイントにしたと思いますが、ブランクが長いので持ち運びに便利という感じではないですね。
このロッドはスミスさんのロッドです。
Super Strike BATTLAXというロッドです。
スミスさんが昔出していたのを思い出します。
このロゴは懐かしいですね。
今でもこのブランドは残っており、スミスさんのホームページにもあります。
Since 1978と書かれており、私が子供の頃に誕生したブランドなんですね。
形状は違いますが、今でもグリップジョイントのロッドがあります。
そう、このロッドはトップウォーター用のロッドなんです。
スミスさんの歴史の1ページを作ったロッドですね。
長さは6フィート、Top Water の文字も見られます。
やはりトップの釣りは釣り人を魅了します。
間違いなく一番エキサイティングな釣りですよね。
このグリップを見ると歴史を感じます。
現代のロッドと比べるとグリップがかなり長い感じですが、ブランクが重いので、バランスを取るためには必要なのでしょうね。
リールシートも独特の形状です。
富士工業さんから出ている現代のベイトリールのリールシートはグリップが一体になっているタイプはないと思います。
スピニングリール用のものにはこの様な感じのものがありますけどね。
今回、グリップに関しては手を入れません。
もし改造するには完全にこのグリップは使わずに新しく作る事になります。
当時の思い出を残す為にも、このままがいいでしょう。
にせミッキーさんもガンガン釣るために復活を望んではいません。
こちらはガイド、一番バット側のガイドです。
そしてトップガイド部分、ご覧の通り、全てがダブルフットになっています。
素材も現代のガイドとは異なるので、かなり重いと思います。
ガイドも7個と少ないです。
今のロッドだと9個ぐらいになると思います。
トップ用なので、8個でもいいぐらいでしょうが、それでも少ないと思います。
ガイドは進化しているなあと感じます。
トップガイドのリングに傷が入っており、このままだとラインが切れて使えません。
このガイドを最新のガイドに交換して復活させます。
■ガイドを取り外していこう
既存のガイドを取り外していきます。
これはロッドによって、簡単に取れる場合と苦労する場合があります。
簡単に取れて欲しいなあと思いながら作業開始です。
ライターでエポキシを軽くあぶり、ガイドの脚の部分にカッターを入れてスレッドを切ります。
ガイドの脚の部分をカッターで切りました。
簡単にガイドは取り外せます。
あとは残ったエポキシとスレッドを取り除いていきます。
スレッドは意外と簡単にほどけましたが、ピンラインの部分だけ残りました。
ん?何かおかしいな?
割りばしでこすってエポキシを落としますが、ピンラインは消えません。
スレッドがほどけて取れると思ったんですけど。
実はこのピンラインはスレッドを巻いているわけではなく、塗装になっていました。
どうりで取れないはずです。
うすめ液と割りばしで必死にこすって落としていきました。
なんとか消せるようです。
これが限界、ロッドのリメイクの場合、どうしてもガイドの跡は残ってしまいます。
でもだいぶ奇麗に取れた方じゃないでしょうか。
■一つずつじっくりやっていこう
全てのダブルフットガイドが取り外せました。
すこしピンラインの塗装が残っている部分もありますが、これが限界です。
まあ、目立たなくはなっているのでにせミッキーさんには納得して頂きましょう。
そしてトップガイドを外しました。
これで全てのガイドが外れました。
この古いガイドも記念に捨てないでにせミッキーさんにお渡しします。
やはり今のガイドと比べるとごつい印象がありますね。
■ガイドが届いた、さあ仮止めしていこう
そしてガイドを注文して、届きました。
私がいつもガイドを頼んでいる、流星フィッシングワークスさんに注文しました。
通常富士工業さんの製品はどこも定価販売ですが、流星フィッシングワークスさんはお安く買えます。
送料を支払っても流星フィッシングワークスさんの方が安いです。
発送も定型外郵便や、クロネコヤマトのネコポスなどを使ってくれるので安いんです。
ロッドを自分でいじる方にはおススメしたいショップですね。
そして古いロッドだからとかそういうのは一切なし、最新のガイドを使います。
トルザイトのリバースガイドのガイドセットにしました。
トップガイドのみSICです。
最初はチタンSICにしようかと思ったのですが、お値段も数百円しか違わないのでトルザイトにしました。
ガイドは一つずつ買うとそれなりにお値段が行きますが、ガイドセットだとかなりお安く買えます。
おなじみ、日本語の全く書かれていない電動リューターを使って脚を削っていきます。
このリューターが来てから、しっかり脚を削れるようになったので買ってよかったと思ってます。
そしてブランクをグリップに装着、リールを乗せました。
ガイド位置を出していきます。
シマノさんの09アルデバランが近くにあったので付けましたが、にせミッキーさんは2500Cで投げるでしょうか?
もちろんダイワさんのリールでもOKです。
リューターで脚を削ります。
摩擦で熱くなるので注意です。
そしてタミヤさんのテープで仮止めしていきます。
ロッドクラフトで悩むのがガイドの仮止めですが、私はこのテープで解決しました。
凄く使えるので、おススメのアイテムですね。
トップガイドを除いて仮止めが出来ました。
富士工業さんのガイドスペックを参考に調整して取り付けます。
今回は6フィートのロッドに9個のガイドを取り付けます。
そしてトップガイドはジャストエースさんおススメのクイック5で接着していきます。
5分で硬化するエポキシ、凄く出番が多いですね。
向きをあわせて接着しました。
基本的にトップガイドは接着で固定、スレッドは飾りです。
これにて仮止めが完了しました。
いよいよスレッドを巻いていきます。
■オリジナルの雰囲気を残すスレッド選択
そしてスレッドを巻いていきます。
おなじみのラッピングマシーンが登場しました。
しょっちゅう使うから、しまわなくてもいいんじゃないかと思うようになりました(笑)
そして切れる刃物を用意、これ重要です。
ガラス棒もスレッドを慣らすのに使えるアイテムです。
そして左端にあるのはスレッドを最後に固定するぬきわです。
私はバス釣りのベイトフィネスで使う7ポンドのフロロカーボンでやってますが、もう少し細い方がいいかもしれませんね。
でも私は無くならないので、ずっと使い続けています。
意外となくなるぬきわ、奇跡のぬきわです。
スレッドは黒ベースにゴールドのピンラインを入れます。
オリジナルと同じ感じに仕上げます。
さあ、巻いていきましょう。
このブランクは意外と巻きやすいです。
最初のガイドが巻けました。
ダブルフットは3個のガイドセットです。
ダブルフットは上側を巻くのが難しいんですよね。
そしてここからシングルフットになります。
この4番目のガイドまでで、ラインのあばれを収束させるチョークガイドになるので重要です。
あばれが収束されるので、その先はガイドが小さくても問題ないというのが富士工業さんのコンセプトです。
でもこのガイドセットはトルザイトの5番なので、そんなに小さくありません。
そしてティップ側の小さいガイドを巻き終えました。
ブランクが細くなると難しくなっていきます。
そしてトップガイドにもスレッドを巻きました。
無くてもいいですが、やっぱり入れておきたいですね。
■ガイドの取り付けが完了、あとはコーティング
そしてガイドの取り付けが完了しました。
ガイド交換だけなので、飾り巻きもないので、思ったよりも早く終わりましたね。
あとはエポキシでコーティングすれば完了となります。
にせミッキーさんの思い出のロッドが蘇ります。
釣り道具は進化しています。
ロッド、リール、ルアー、ワーム、ライン、このロッドが出た頃とは全く違うものになっています。
バス釣り、釣り堀、渓流釣り、メーカーさんも新しいものをどんどん出しています。
でもそれも歴史があるから、進化していくのです。
でもたまには昔を思い出して使ってもらいたいですね。
新しいものを追いかけるのもいいですが、たまには昔の釣りをやって当時を振り返るのも素敵な事だと思います。
大切に保管していたにせミッキーさん、少しでも私が力になれれば嬉しいです。
これで大型魚が釣れたりしたら最高でしょうね。
にせミッキーさん自作のNMバズとか投げるのでしょうか、楽しみです。
それではまた(^-^)/